毛利悠子 《分割された地震動軌跡模型Ⅰ》作品制作


ステンレスの鏡面を3枚直交させ、内側に映る像を連続させるインスタレーション作品の制作事例です。
ある角度から円形に見える錯視の設計にはgrasshopperが使用されており、Rhino+Grasshopperによる実施設計から、金属加工、搬入と設置までを担当しました。

一般的なガラス鏡では反射面が裏面にあるため、板厚分だけ像が浮いて見えてしまいます。直交して隣り合う鏡面の像は連続しません。像のずれを避けるために、研磨仕上げのステンレス板を使用しています。
薄板のステンレス鏡面は、熱で歪んでしまう恐れがあり溶接できません。また、会期後の解体を想定し、分解可能な接合部とする必要がありました。そこで、3面の入隅を隙間なく結合するために、鏡面端部に角穴を設け、くさびを打込むことで面を引き寄せるディテールを採用しました。

鏡に写る像を実態化したモニュメントも制作しました。板厚12mmの鉄板を12mm幅に切り出すことで、線が立体化した形状です。つや消しの黒塗料で塗装し、錯覚が起きるような仕上げになりました。
